立派な大わらじです
写真より実物のほうが迫力があります
南谷戸ってどこら辺?
下倉田のあたりにあるって聞いたけど?
と携帯電話の地図を参考に、大わらじを目指すと
いつも通っていたバス通りからすぐでした
近くにはブロードスクエア(分譲マンション)
そして、豚骨スープの匂いが漂っている
六角家
いつもの見慣れた風景ですが
この大わらじは長い間の戸塚生活で
初めてお目にかかりました
この交差点を戸塚駅方面から大船方面に向かって
交番の手前を左折すると、すぐに大わらじがあります
改めて、南谷戸のおおわらじの由来です
この場所は旅人の道中安全祈願の道祖神として
昔々から存在していました
ちょうど旅の途中に、小休憩するのに良い立地だったのでしょう
そういう立地だったため、大正時代には地元の青年が
農業をする傍ら、草履を作るようになりました
きっと、長い旅路でこの辺りで草履がダメになる
旅人が続出していたのでしょう
『草履を作って売ったら、もうかるべ』と
青年たちは盛り上がったのかもしれませんね
そして、売り出してみたらよく売れたのでしょう
調子に乗った地元青年たちは
『じゃあ、盛大に目立つ看板つくるっぺ』と
作ったのがこのおおわらじ
かに道楽のあの看板や
大阪などでよく見かける、派手なディスプレイ看板の
はしりかもしれませんね
というのが私の妄想ですが
きっとそれに近かったのだと思います
それからはこのおおわらじを定期的に作るのが
地元の行事になったらしく
町の人、総出でおおきなわらじを作っていたそうです
そして、その行事は今でも脈々と受け継がれ
現在では『南谷戸 和楽路会』という会が
定期的におおわらじをつくり続けているそうです
素晴らしい活動ですね。頭が下がります
その会が発行している資料を見つけました
当時のこの当たりの地図です
資料の下に記載された住民の方の呼び名が
かわいいんです
『とくさん』『ごんべさん』など
日本昔話の世界観ですね
当時のここの住民の方の生活を想像して
ほっこりした気分になります
住民が力を合わせて、一つの大きな象徴を作りあげていく
達成感もあったでしょう、喧嘩もしたでしょう
もしかしたら、誰かと誰かがくっついたり、離れたり
そういったこともあったのかもしれません
現代では何かの行事に参加するのって
面倒だったり、忙しさが勝ってしまって後回しになったりしますが
昔々から各地でこういう行為が行われているということは
人間が豊かに生きていくために
必要な要素が行事にはあるのかもしれないなんて思いました
長期の旅行や出張の前に
ぜひ安全祈願のためお参りしてみたらいかがでしょう?
お参りするとこんなお札もいただけますよ