支那そばや 本店
私が初めて食べたのは、新横浜のラーメン博物館
まだ戸塚にお店ができる前で、藤沢にお店があったころ
「なんて美味しいんだ!」とびっくり
なんていうのか、ラーメンを食べてるんだけど
コース料理を食べたあとみたいな満足感だった
藤沢のお店の方にも行った
その頃はラーメン業界が盛り上がっていて
店主の佐野実さんはテレビでよく見る有名人だった
「私語厳禁」「香水してると怒られる」など
ラーメンの鬼なんて言われてて
テレビ出演ばかり忙しくて、ラーメン作ってる
時間なんてないんじゃないか?
などと穿った見方をしていた私だったが
ラーメンを食べれば、恰好ばかりじゃないのがわかった
そのお店が佐野さんの地元である戸塚にもできる
というので、とてもうれしかった
(佐野さんは戸塚小、戸塚中出身らしいです)
まだその頃は佐野さんも生きていて、よくお店でも見かけた
2014年に佐野さんがお亡くなりになってからは
あまりお店に行く機会が少なくなってきた
私の中では「やっぱりご本人じゃないと、あの味は出せない」
という思い込みがあったのかもしれない
先日、「ザ・醤油ラーメン」
という感じのが食べたくて、支那そばやが頭に浮かび行ってきた
しみじみ美味しかった
なんというか、派手でわかりやすくないけど
丁寧さがスープや食材から伝わってくる
大袈裟だけど、ラーメンと会話しながら食べてるような
そんなラーメンだった
本人がお亡くなりになって6年以上たつが
単なる作り方だけではなく
佐野さんの意思や姿勢がしっかりと受け継がれているんだろうなあと思った
「リメンバーミー」というディズニー映画がある
亡くなってこの世からはいなくなっても、生きている人の記憶にその人がある限り
あの世で生き続けられる
というようなテーマの映画で、ディズニーなのに素晴らしいテーマだなあと思った
良い仕事を追求してラーメン文化を日本で発展させた佐野さん
あの世でもだいぶ長生きされることだろうと思う